性に関するずれの話

爪が伸びるのが嫌いで、少しでもキーボードに当たると思ったら、すぐに切る。マニキュアもしていない。若いころには少ししていた時期もあって、というか、それこそ5,6年前にネイルして会社行ってたころがあるのを覚えているけれど、ついこの前、気まぐれでネイルを塗ってみたら、ごっつい手には全然似合わなくて、なんか気色悪かったから、すぐ落とした。

 

本当に、自分の中から女性性が消えつつあるのだなあ、というのを感じる。女を捨てる、というわけにはいかないけれど、消えていくのにはあまり強く抗わない感じ。

 

その一方で、女性が自分で、「このままだと自分が女だって忘れそうで…」とか、「いやもう、あたし女捨ててるんで」とか言うことに、私はものすごい違和感を感じる。

 

この違和感の正体はなんだろう? 今思いついた可能性は2つ。

 

1つ目は、その女の人が「忘れる」とか「捨てる」とか、わざわざ口にするということは、「女であること」を逆に意識している証拠であること。なんか、適切な例が思いつかないけど、「このままだと病気になりそうで…」って言われたら、ああ、この人は病気になることを気にしているんだな、と思う。それと同じように、「忘れそう」って思うってことは、忘れたくない、ってことなんだな、と。

 

もう1つ、今書いていて思いついたのだけど、性って他人が判断するものでもあるのだなあ、ということ。「女捨ててるんで」って言われても、「いやいや、あんた女でしょ」って、まわりはきっと思う。たぶん、私が「なんか女性性が消えてるのを感じるんですよねー」みたいなことを言っても、周囲は私のことを明らかに女性としか判断しないだろうし、これはもう、私の見た目が、いくらごつくて加齢のせいで中性化しているとしても、話をすれば声は高いし、絶対に男だとは思われないと思う。この前自転車に乗ってて、後姿で男性に間違われた(と思われる)けど、顔見て声を出したらすぐに女性だと気づいてもらったしね。

 

違和感の正体は、言葉と実体のずれでもあるし、本人の自覚と他人の視線のずれでもあるなあ。

 

なんだか今朝はまじめに性というものについて考察した気がするぞ。ちょっと自分でもすっきりだ。

 

爪を切って、もっとすっきりしよう。皆さまも、よい日曜日をお過ごしください。