悔しい話と気持ち悪くなった話とびっくりした話

左手の小指が痛い。あなたに噛まれた小指が痛い、わけではない。歌詞も、本当は「あなたが噛んだ小指が痛い」だった。

 

書店に行って、本をめくっていたら、左手の小指が切れたのだ。ほんの少し。だけど、ものすごく痛い。ものすごく腹が立つし、ものすごく悲しい。

 

そのそも、紙で指を切るというのは、とても悔しい傷だ。包丁やナイフなら、諦めもつく。だけど、紙で。紙って、本来の用途は、誰かを傷つけたりするはずのものじゃないのに。そして、扱い方さえ間違えなければ、指も切らずに済むはずなのに。

 

しかも、書店の売り物の本が、私の指を傷つけた。商品が、客を傷つけるって、どうよ。あなたを連れて帰ってくれるかもしれない私を、傷つけてどうするのよ。

 

何の本だったか忘れた。だけど、手にとって開いてみていたのだから、興味をもった本のはず。ペラペラの紙ではなかったと思う。たぶん、海外文学のハードカバーだったと思う。

 

高尚な作品のフリして。私の小指に切り傷をつけるなんて。

 

悔しいのと、悲しいのと、腹がたつのと、3分の1くらいずつの気持ちが混ざりあっている。傷を作ったのは昨日の夕方なのに、まだ痛い。

 

と、ここまで書いて、ばんそうこうを貼り替えた。知ってる。キズパワーパッドとか、クイックパッドとか、ケアリーブ治す力とか、湿潤療法ばんそうこうなら、こんな傷、すぐに治るのだ。さっきまで痛かったのは、救急箱の中を探すのがめんどくさくて、適当にそのへんにあったアカギレバンを貼っていた私の怠慢によるものなのだ。

 

小さな傷を見くびらずに、昨日、家に帰ってすぐにキズパワーパッドを貼ればよかった。最後の1枚が、ちゃんと救急箱に入っていたのだから。紙で切った傷はやけに痛いと、知っているのだから。

 

木曜日は、またあまり行きたくない立食形式の会合で、それでも料理とお酒は美味しかったからそれなりに食べて飲んでいたら、帰りの電車で気持ち悪くなった。信じられない。そんなに飲んでないよ。そんなに食べてないよ。なのに、地下鉄で嘔吐するかもという不安におびえなきゃいけないなんて。体力の低下を呪う。

 

昨日は、勤め先のバイトの大学生が、お年玉付き年賀状を知らないということに衝撃を受ける。「当選番号しらべて」って言ったら、「えー、なんですか、これ! えー、おもしろーい!!」って。はああ。「あのね、日本にはお正月に年賀状っていうはがきを送りあう風習があったんだけど、それは知ってる?」ってとこから説明しました。

 

そんな小ネタがいろいろ。あんまり元気じゃないけど、生きていかなきゃいけないのですわー。