映画『ゼロ・グラビティ』

見た。

 

なんて、なんて悲しい映画。

 

ジョージ・クルーニー演じるマットは、本当に、本当に、身を挺してしまうのか。お約束のように、再会が叶ったり、しないのか。サンドラ・ブロック演じるライアンが、悲しすぎる。孤独すぎる。そして、その孤独を引き受けて、生きていかざるをえない人間が、悲しすぎる。

 

こんなに孤独になるくらいなら、生きていないほうがマシだと、あきらめた方が楽だと、私は思ってしまった。

 

それを生き抜いたライアンが、強いのではなく、希望なのではなく、悲しさと、絶望を感じた。

 

それにしても、ほとんどが無重力状態のシーン。どうやって撮影したんだろう???

 

あ、あと、邦題は『ゼロ・グラビティ』つまり、重力がないというライアンたちの状況がタイトルになっていると言えるけど、原題は、“Gravity”、つまり重力そのもの。

 

重力がないと、生きていけない私たち。重力から、逃れられない私たち。重力を、求めてしまう私たち。それがまた、悲しい。私たちをしばりつけるものでありながら、そこから逃れられない私たちが悲しい、と思った。